- MicrosoftOffice代替サービス・ソフトウェアとは?
- なぜ代替サービス・ソフトウェアを知っておくと良いの?
- 代替サービス・ソフトウェアを選ぶうえでのポイント
- おススメの使い方
- 代替サービス・ソフト一覧
※この記事も過去記事の再掲載です。画像無しです。そのうちリライトします。
MicrosoftOffice代替サービス・ソフトウェアとは?
いわゆるWord、Excel、PowerPointといったマイクロソフト社が圧倒的シェアを誇るビジネスソフトの代わりとなるようなサービスやソフトを指します。
この他にもAccess、Visio、Outlook、Onenoteのような機能を代替するものも存在します。
代替サービス・ソフトウェアは基本的にはマイクロソフトの各製品を研究しており、ユーザーがなじみやすいようマイクロソフト製品とほぼ同様の機能を実装することを目指して開発されています。ある意味「パクり」製品と言われても仕方のないレベルです。
逆に言えば、最新の機能やインターフェイスにこだわらなければ代替サービスや・ソフトウェアで十分と言えなくもないのです。
なぜ代替サービス・ソフトウェアを知っておくと良いの?
【コスト面】
海賊版等が作られた影響でMicrosoftOfficeアプリケーションは最近非常にライセンス管理が厳しくなってきています。
そのため、2016年版と2013年版が同一PC内に共存しないなどの問題が発生し、自動的にすべての2013年版ソフトウェアが削除されインストールできないなどの事態が起きています。また、最初からバンドルされているOffice製品は2台目にインストールできないという制限もあります。
このような背景もあり、買い替え・機能拡張などを検討する際にマイクロソフト製品を選ばずに代替サービス・ソフトウェアのほうがコスト面で有利として純正品を選択しない企業が増えてきています。
【機能面】
業務で主に作成するような資料の多くは基本的な機能だけで事足りると言われています。
また、オンラインで文書を共有・保存できることの方が実務面で便利であるという意見も増えてきています。
これらの背景から、めったに使用しない機能のためにデスクトップアプリケーションを使用するよりも、利便性重視で代替サービス(主にクラウド系)を選択する企業も増えています。
代替サービス・ソフトウェアを選ぶうえでのポイント
①自分に必要な機能があるか?
まず大事なのはこれまで実際自分が使用してきた機能はどのようなものだったかをチェックすること****です。
正直マイクロソフト各製品の「リボン」部分に表示される機能の10%くらいしか使用していないのではないでしょうか?
それであればオンライン系サービスで十分と言えますし、7割くらいまでの機能であれば代替のデスクトップアプリケーションで事足ります。
②互換性があるか?
読み込み・書き込み両方でマイクロソフトのフォーマットと互換性があるかは非常に重要です。
互換性のあるバージョンもしっかりとチェックしておきましょう。Office2013以降のファイル形式を少なくとも読み込みできる必要があります。
③オンライン等を通じて保存・共有・共同編集等ができるか?
これは必須ではありませんが、あれば非常に便利な機能です。重要なファイルをメール添付して送信先を間違ったりすると大変です。
オンラインで保存・共有・共同編集ができるとそのような事故が起きにくくなります。 また、メールで何度も修正のやり取りをするようなこともなくなるので、生産性も向上します。
④アップデートはあるか?開発中止にならないか?
開発中止している製品・サービスを使用するのはいろんな意味でリスクを抱えることになります。特に企業として使用するのであればなおさらです。
そのようなことがないように、信頼できる開発元の商品を選ぶようにしましょう。
⑤料金・価格は妥当か?
代替商品・サービスは無料のものから有料のものまで様々です。
料金・価格には必ず理由があります。その理由を調べて妥当なものを選択する必要があります。
⑥信頼できる会社が開発しているか?
アップデートがあるソフトウェアだからと言って必ずしも信頼できるとは限りません。特にアジアの特定の国のソフトやアプリには本人の許可なく様々なデータがいつの間にか送信されてしまうような機能が隠れていたり、バックドアと呼ばれるハッキング機能がついていたりします。
信頼できる会社のソフトを選択するようにしましょう。
おススメの使い方
高機能なものを常日頃から使用する必要のない人向けの使い方です。
①マイクロソフト製品は共同か1台のみ
手持ちのPC・チーム内のPCのうち1台にはマイクロソフト純正Officeデスクトップアプリケーションを入れておきます。
どうしても純正ソフトで編集する必要がある場合にそれを使用します。
②クラウドサービスをメインに活用
日常はクラウド系のオフィスサービスを使用します。おそらく9割近くはこれで十分なはず。
レイアウトが崩れるようなときは純正ソフトを使用します。
出張が多くネット環境が保証されていない人はクラウドとローカルPCを同期させておくと間違いありません。
③代替デスクトップアプリケーションを予備にしておく
クラウド系サービスでは編集できないような機能を使用するとき、もしくはネット環境がないときはデスクトップアプリケーション系のものを使用します。
代替サービス・ソフト一覧
オンライン系
※オンラインゆえに操作性・レスポンスが重要になってくる。また、共有や共同編集のやり方も重要。
① OfficeOnline
オンライン系サービスの本命。マイクロソフトのサービスなので当たり前かもしれませんが。。。 機能こそデスクトップアプリケーションに及びませんが、基本的にはこのサービスで業務が回るはずです。
OfficeOnlineの素晴らしいところは
- フォーマット変換が不要(そのままインポート・エクスポート・編集が可能)
- 入力UIがデスクトップアプリケーションに似ている
- GoogleDriveにそのまま保存されるのでローカルPCとの同期も容易
- 共有・共同編集も容易
OfficeOnlineのいまいちなところは
- オンラインイメージと印刷イメージが合致しにくい(印刷時のサンプルを必ず確認する必要がある)
- Googleドキュメントに比べると連携するアプリが少ない
という特徴があります。
オンラインでファイルの共同作業 - Office Online
② GoogleDocs
世界で最もシェアの高いオンライン系ドキュメントサービス。現在はGoogleDriveというクラウドストレージサービスに統合されています。当然Word、Excel、PowerPointに該当する機能がありますが、編集はあくまで独自のフォーマットで行われます。そのため、インポートもしくはエクスポート時にマイクロソフトの形式に変換する必要があるのがネックです。また、変換に伴いレイアウト崩れなどが発生する可能性があります。
マイクロソフトにこだわらなくても良いのであればOfficeOnlineよりこちらの方がおススメです。
GoogleDocs(Drive)の良いところ
- 動作が安定している。
- 入力イメージと印刷イメージが近い
- オンラインならではの共有・共同編集などがやりやすい。
- 変更履歴などもわかりやすくちゃんと表示。
- 各種連携アプリが豊富。スマホ・タブレットでも活用できる。
- Drive上で様々なアプリを動かせる(Trelloのようなものもある)
GoogleDocs(Drive)のいまいちなところ
- 他人にドキュメントを渡そうと思うとどうしてもマイクロソフト形式に変換が必要
- Chromeブラウザでの使用が基本となること
- 機能がかなりシンプル。
- 無料による使用容量がやや足りない。他のGoogle系サービスと合算容量なので怖い。
このように考えると、全社的な取組としてGoogleSuite(旧GoogleApps)のような業務システムのベースをGoogleにしようということをしない限りはOfficeOnlineのほうが業務には無難な感じがします。個人使用ならGoogleDocs激推しです。
③ ZohoOffice
Zohoはオフィス系統合クラウドサービスです。つまり、企業が使うようなシステム・ソフトウェア類をZohoというクラウドサービス上に一か所にまとめてしまい、それぞれが連携できるようにしたものです。その中にDocsというサービスがあり、GoogleDocsと同様のことができるようになっています。もちろんマイクロソフトのフォーマットとの互換性はありますが、無料容量が5GBと小さく、Docs単体での使用メリットが感じられません。
基本的にはその他のZohoサービスを使用したいときに一緒に使うという程度です。
尚その他のサービスとしてCRM、マーケティング、WEBサイト構築、WEBメール、タスク管理、チャット、オンラインミーティング、ヘルプデスクなどなど、多彩な機能があります。そしてそれらは次第に増えています。
一部は日本語にも対応していますし、基本は無料なので、低コストで導入したい中小企業には検討の価値があるかもしれません。
④ Open365
既にサイトでは詳しい資料が手に入らなくなっているのですが、後程紹介するLibreOfficeをオンライン上で動作させようというコンセプトのものらしいです。ですので、機能的には上記3つのオンライン系サービスよりも多いようです。しかしながら、問題としてはサーバーもしくはサーバーとして使用するPCが必要なこと。
初心者にはハードルが高いかもしれません。
それでもLibreOfficeをオンライン化して、しかもOfficeOnlineやGoogleDocsのようなクラウド保存、共有・共同編集を可能にさせようというのは素晴らしいと思います。
諸事情でクラウドサービスを使用できないような会社は、自社でオンプレミス環境でOpen365を使用しても良いですね。現在はGitHub上からプログラムをダウンロードできるようです。
デスクトップアプリケーション系
※UI・機能は有料でない限りかなり似通っている。信頼性と今後の更新がポイント
⑤ LibreOffice
マイクロソフト製品にこだわりがなければデスクトップアプリケーションとしてはLibreOffice一択といってよいほど素晴らしいソフト。この後紹介するOpenOfficeがサンマイクロソフトに買収されたために、自由な環境で開発したい有志が集まって開発を続けているとのこと。WindowsとLinuxの関係に近く、マイクロソフトの各製品を意識しながらも、利用者が欲しい機能を追加していっている様子。そのためアップデートの頻度も多く、機能面ではマイクロソフト以上の部分もあります。
Word、Excel、PowerPointに該当するものがあるのは当然ですが、AccessやAdobeのイラストレーターに該当するようなものもあります。
自治体の導入も進んでおり、世界シェアも高く、マイクロソフト形式との互換性もあるので、正直これで良いんじゃね?って感じがします。
LibreOfficeの良いところ
- 機能豊富、互換性高い
- USB上で動くポータブル版もある
- 更新が多く、安心して使用できる
- なんといっても無料
- 表計算に関しては関数が本家以上
LibreOfficeのいまいちなところ
- UIがやや古臭い(2017年に更新されてはいるようです)
- オンラインサービスやWindowsサービスとの連携がない(そりゃそうだ)
- 若干使いにくい
- マニュアル買わないと使いこなせない(かも?)
⑥ Apache OpenOffice
前述のLibreOfficeの源流となったソフト。正直LibreOfficeのほうが開発が盛んでシェアも高いので利用するメリットが少ない。内容もほぼ同じ。ただ、こちらの方がPCの容量を食わないのでHDDの空きが少ない人はこちらを。。。
無料総合オフィスソフトウェア - Apache OpenOffice 日本語プロジェクト
⑦ SoftMaker FreeOffice
LibreOfficeのように開発元がコミュニティのようなものになっているのはNGという場合にはこのソフトも決して悪くない。SoftMakerというビジネスソフトを開発する会社のOfficeスイート。ただし、上位互換に有料版があるくらいなので、そこそこまともに使えるくらいの期待感のほうが良いかと思います。
代替ソフトとして欧米では結構使われているらしいです。
⑧ WPS Office Free
旧KingsoftOffice。UIが日本語対応さえしていればと本当に残念に思うソフト。日本語化パッチもあるようだが、UIが変わってしまうらしい。。。英語版の見た目はマイクロソフトの最新製品に非常に似ている。操作感も良い。表示互換性もピカイチ。
そうはいっても中国系ソフトだけあって、知的財産権を侵害しているのではないかという評判がどうしてもつきまとっている。逆に言えば、そのあたりを気にしないのであればぜひ導入をお勧めしたい。なんといってもマイクロソフトの最新製品にUIが似ているのは大きなメリットになりえると思う。
どうしても日本語UIでという人はキングソフトの日本法人から有料で出ているので購入しましょう。すごく安いです。
⑨ iWork from Apple
Mac用のOfficeスイート。正直マイクロソフト製品のほうがビジネスには向いているのですが、デザイン重視の人にはこちらの方が良かったりする。特にKeynoteの表現力には脱帽。さすがです。
しかも最近無料化したんですよねぇ。これも利用する上での大きなメリットです。
⑩ Calligra
正直LibreOfficeのほうが良いのですが、この製品には独自のものがあるので最後にご紹介。
それはFlowというダイヤグラム(フローチャート)作成ソフトとPlanというガントチャート作成ソフトがあること。ただし、それだけです。参考まで。
⑪ ThinkFreeOfficeNEO
韓国系の会社が提供しているオフィススイート。他と大差ないだけの機能は有しているらしいがどうもネット上での評価は高くない。2016バージョンの時に評判が悪かったのでそのせいかもしれない。実際に使ってみると十分な機能はある。が、価格帯のことも考えたらWPS Officeの有料版の方を選択したほうが無難。