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日本の借金は国民の資産とかいう論点すり替えを図で整理してみる

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どうも!

Ganapatiです。

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2週間ほど海外で遊んでました。いい歳して人生初海外です。こうした幸福がいつ前も続けばと思うのですが、なかなか厳しい世の中であることに不安を感じてしまいます。不安を感じるからこそ行動あるのみです!

国の借金は国民の資産?あほなの?

先日こんな記事が大手メディアにありました。

toyokeizai.net

正直あほかと。

「国の借金=国民の資産」

元金融機関職員の私には全く受け入れられない意見です。

こうした意見が世間に広まるのは正直許せません。詭弁・ごまかし・論点すり替えも甚だしい。。。

国の借金を心配していることの本質と負債と資産という関係性を同一レベルで話すのはそもそも間違っているのです。

ということで、間違った意見がまかり通らないようにざっくり図解してみました。(ワクワクしないテーマですみません・・・)

論点を整理するために図解するとこうなる

以下図解しますが、細かいことは抜きにした図解です。わかりやすさ重視ということをご了解ください。

国や地方自治体の借金は国民の資産という考え方

国の借金=国民の資産というのを図にすると以下のようになります。

※図①

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さて、そもそも国や地方自治体の借金は国民の資産という考え方はどこから広まったのか?それは国民ウケの良い麻生さんの発言から始まったような気がします。

麻生太郎 【J NSC】 【日本の借金についてわかりやすく説明】 - YouTube

この動画を見た人たちが「そうだ!そうだ!」と妄信したせいで広まったと私は考えています。

ただ、この考え方はある意味「言葉のマジック」であり、その意図は「国民一人当たりの借金〇〇〇万円」という表現に対する政治的対抗手段としての言葉でしかありません。

負債⇔資産と考えるからおかしくなる

図①のように負債と資産は表裏一体と考えようとするところから論点がズレ始めています。

図①はあくまで権利と義務の関係の図なのです。

国は国民に返済(償還)の義務があり、国民は国に債権者として取り立てる権利がある、、、かのような説明です。

たしかに権利と義務の関係で見れば正しいように見えます。ところが・・・

そもそも国民は国債をそんなに購入していない

そうです、そもそも国民の多くは国債を購入していません。国債のほとんどは金融機関が自己の資産として保有しています。

これを一般論として「国民の資産」ということ自体が間違っています。国民の資産なら国民にお金が戻ってくるのか?実際には金融機関に戻ってくるだけです。

この時点でこの議論がおかしくなっていることが確定します。

強引にバランスシート(貸借対照表)的にしてみると・・・

さて、負債と資産というキーワードが出てくる大きな要因としてバランスシートというキーワードが出てきます。

国の借金は負債でありバランスシートの右側に配置され、同額が国民の資産として左側に配置されるようなイメージです。(図①を左右逆にした感じ)

そう考えると確かにわかりやすそうですが、国の借金は国民の資産という人達の多くはそこで止まっているケースが多いのです。

そもそもバランスシートのもう一つの要素「資本」の議論がされていないですよね。

で、実際に資本も含めて強引にバランスシートにしてみると以下のようになります。

※図②

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※実際のバランスシートにおける資本は右下に配置されるのですが、わかりやすいように「マイナス」分を左下に配置しました。埋蔵金がない限りはこんな感じになっているはずです。

日本の現状を少し思い出してほしいのですが、収入(歳入)より支出(歳出)の方が圧倒的に多い状態が続いています。つまり、毎年赤字なのです。

さて、赤字はどこで埋めているのでしょうか?ご存知のように借金です。借金を返す以上に借金を増やしているわけです。その結果負債が資産以上に膨らみ、資本の部をマイナスにします。これを債務超過。別名自転車操業といいます。

国民一人当たりの借金は〇〇〇万円という議論ですが、この言葉はある時点でのストック的表現ですが、議論の本質はこのような赤字による借金の増加をどうするのかということにあるわけです。

仮に国の借金が国民の資産だったとしても実際のその資産は毎年目減りしていっています。つまり不良債権化しているということです。

将来のことを考えるのにフロー的視点の損益計算書を無視してはダメ

なぜこのように論点がズレこんだのかというと、そもそも将来の財政不安について議論するというのは過去→現在→将来という時系列で起こるフロー的議論であるにもかかわらずフロー的視点では金額が大きすぎてイメージしずらいということから国民一人当たりというストック的表現をしてしまったことにあります。

ストック的表現になったがゆえに、国の負債は国民の資産とかいうストック的まやかし表現につながったのです。

実際のお金の流れで見てみる

そもそも、議論はシンプルに考えるべきです。実際のお金の流れを見ればすぐわかります。

基本的お金の流れ

基本的なお金の流れは以下のようなものです。

※図③

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国民は金融機関に預金をし、

金融機関は運用するために国債や地方債を購入します。

国はそれによって財政を補完できますが、満期になれば金融機関に元利金を支払う必要があり、

金融機関は債権の償還が確実にあって初めて安定的に預金元金と利息を国民に支払えます。

この流れが正常に行われていれば問題がないのですが、それがそうもいかなくなりそうなのです。

国の収支の状況

流れが正常に行われない原因は、国や地方自治体の収支です。

※図④

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簡単に言えば税収が少なく、支出が多い状態。

これが一時的なものではなく恒常的なものになっています。

結果として借金を増やし続けている状態。この時点で「普通ではない」のは誰が見ても明らかです。

さて、この状態でも国や地方自治体が借金を続けられるのは金融機関が国債などを購入してくれているからです。赤字分だけ国債を必ず購入してくれる限り国は破綻しません。

金融機関が手を引くと・・・

さて、ここで問題は金融機関がいつまで購入してくれるのか?ということです。

実際に地方では「これ以上債権は購入できない」という金融機関が出てきています。

そりゃそうです。国が国債を返す原資が自分達からの新たな借金なのですから、、、。いつか金融機関の資金が無くなったら誰も返してくれる人がいなくなります。

仮に金融機関が手を引き始めたとします。

※図⑤

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一気に破綻へ、そして国民は・・・

仮にこの時点で他の国や外国の金融機関からも購入を断られたとすると一部の国債の償還ができなくなります。

※図⑥

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そうすると当然ですが金融機関はもはや国債を新たに購入することは一切なくなります。

※図⑦

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そうなれば完全に詰みです。金融機関は不良債権として国債を大量に保有することになり金融機関自身が債務超過で破綻します。

ここにきて預金者である国民は金融機関に預金の引き出しに走ることになります。

が、この段階で全国の金融機関の多くが破綻状態となり預金保険機構では預金を保証できなくなります。少なくとも預金を多く保有する資産家や法人は資産を失い日々の決裁もままならなくなる可能性があります。

そして経済が破綻します。誰もこんな状態の国に資金を置いておきたいと思わないですよね。海外の資金は日本の市場から出ていき、日本という国の経済が全く回らないような状態になってしまいます。

唯一の回避策が資産家からの財産没収です。国民の生命を最優先する策です。

ハイパーインフレにするという手もよく目にしますが・・・・その先には解決は全くないのですよ。

なぜ国の借金は国民の資産というすり替えをするのか?

さて、図を見てお分かりいただけたと思いますが、国の借金は国民の資産などという意見はそもそも間違いです。

なぜ一部の政治家や一部のマスコミでそんな話が出るのでしょうか?推測ですが以下のようなものがあると思われます。

①不安の解消

第1の理由は不安の解消です。はっきり言って借金がコレだけ膨らんでしまうと国民一人ひとりが不安を感じたところでどうしようもありません。

解消できないのに不安をつのらせても良いことはないのです。

だから、政治的・社会の統治的な視点で戯言やごまかしでも不安を解消したいのではないでしょうか?

②国債を購入して欲しい

第2の理由は「国債の購入」への動機付けかと思われます。

国債を購入することは資産を増やすこと、というイメージが広がれば購入も増えます。国は資金調達しやすくなるわけです。

③支持率アップ

第3の理由は政治家自身が支持率を維持したいからというものです。

批判をかわしたいというだけですね。

なぜ金融機関は国債を購入するのか?

さて、最後にですがこれだけ国の財政が危機的であるにもかかわらず金融機関は何故国債を購入して国を支え続けるのでしょうか?

道義的に「国を支えたい」というよりも他の理由があります。

①割り当て(ノルマ)がある

そもそもですが金融機関は「シンジケート団」という一種の組合的なものを組んで国債を購入しています。そして組合員の各金融機関には割り当てノルマが課せられています。

業界でこれからも平穏にやっていくためには組合員である必要があり、組合のトップが国と結託して購入を約束している以上ノルマの拒否ができないのです。

②金融庁は不良債権という判定をしない

国の財政が危機的であるにもかかわらず、国債は最高に安全な債権として会計上扱うことが金融機関では決められています。

普通の会社なら債務超過先への貸し出しは破綻懸念先への不良債権として特に厳しい処理をしなければならないのですが、国だけは別なのです。これは金融機関の上に立って許認可という大きな権限ふるう金融庁が指示していることです。

③金融庁からの評価

そして、金融庁は金融機関の評価・ランキング的なものにも国債の購入額・保有額を加味しているらしいです。

すくなくとも金融庁が定期的に行う金融機関の監査では不良債権がどれだけあるか評定され、その結果金融機関の健全性や業界地位という評価につながっていますが、国債は安全資産として評価されるため多く持つことが評価でもプラスになるのです。

④金融機関は国と一心同体

これが最大の理由かもしれません。国を破綻させたら金融機関も終わりなのです。買い続ける以外の方法を見いだせないのです。

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まとめ

国の借金は国民の資産ではない!国を生きながらえさせるための動きが実際にいろいろ行われているので、惑わされずに自分の将来を守ろう!